全がん協加盟施設
生存率協同調査
お問い合せ
宮城県立がんセンター(2001〜2003年症例)
胃がん(C16)5年相対生存率
1999年と2000年症例の前回調査と2001-2003年症例の今回の調査を比べると調査期間が2年から3年になった分症例数がほぼ1.5倍となっている。追跡率が100%と改善したが、病期判明率はほぼ変わらずさらなる改善を要するものと思われる。臨床病期の構成比率からすると病期III(29例)が約3%減って病期IV(65例)がその分増えている。病期IIIと病期II(28例)は症例数が少ないため、前回と同様、結果の解釈を慎重に行うべきと考える。
大腸がん(C18-20)5年相対生存率
今回の集計結果における当センターの大腸癌症例の手術率は89.4%で他施設に比べてやや低い値です。I期/IV期比が1.1で手術適応のないIV期症例の比率が高かったことが一因と考えられます。しかし、5年生存率をみると全症例、手術症例とも全がん協加盟施設の中位にあり、とくにリンパ節転移を認めるIII期の予後は他施設と比べて良好な結果でした。II期の生存率が低い原因は、II期症例全体の数がすくないことに加えて、平均年齢が高く、他病死が多かったことが影響しているようです。
肺がん(C33-34)5年相対生存率
肺癌は病期ごとに生存率が異なりI期症例であれば5年生存率を治療効果の指標としていいが、III期症例、IV期症例では生存期間が短く治療効果の判定に5年生存率は意味をなさずIII期症例では1年生存率もしくは2年生存率、IV期症例では1年生存率が指標となる。病期を区別せずに生存率を出すと当センターのようにI期症例に比較しIV期症例が多い施設では全体の生存率がおのずと低くなり、病期を分けずに生存率を比較する意義は低い。肺癌III期、IV期症例に対しては上記指標の検討を望む。
乳がん(C50)5年相対生存率
追跡率は100%を維持している。StageIとIIの5年生存率はそれぞれ約98%および93%であり2001-2002年の成績(97%および92%)からさらに上昇し、おおむね良好と思われる。StageIIIの成績は80%以上を継続している(82.4%)。StageIV症例は、症例が少なく来院時の転移臓器数、全身状態などにより治療成績が左右される可能性がある。
子宮頸がん(C53)5年相対生存率
宮城県立がんセンターの子宮頸がんの生存率は、全がん協加盟施設の中で中位である。手術症例での生存率が良好なのは、放射線療法が効きにくい腫瘍径の大きな症例や腺がん症例では、III期でも積極的な腫瘍減量手術を含む集学的治療を行っているためと考えている。
全がん協部位別臨床病期別5年相対生存率一覧
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施設別生存率施設一覧
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